青春時代、日本に留学していた中華人民共和国初代総理 周恩来。100年前、彼が過ごした日本での時間。そこには、苦悩の中で、もがき、けれど決して諦めず、自身の道をたしかに歩んだ、一人の青年の姿がありました。

そう。周恩来という偉人でさえ、皆と同じように悩んでいた。しかしだからこそ、見えた光がありました。

私たちはこの展示を通して、青年 周恩来の精神を、今日の若者たちへ伝えることを試みます。まさに今、なにかに悩み、課題に立ち向かう誰かの、よきヒントとなれば、それ以上の喜びはありません。

周 恩来 しゅう おんらい
1898‐1976 江蘇淮安出身。
1917年に渡日、東亜高等予備学校に通学。1919年に帰国、五四運動に参加。1921年フランス留学中、中国共産党に加入。帰国後、黄埔軍校で革命活動を開始。中華人民共和国成立後、初代総理を務め、日中国交正常化に尽力した。

8章で綴る、周恩来、苦悩と自己追求の物語。
展示は、周恩来が遺した19歳当時の日記を元に構成されます。大志を抱き日本へと渡り、祖国へと戻るその日までの、彼の心の声を8つの章で物語ります。

五感で読み解く、鑑賞体験。
館内は大正時代の景色を再現するとともに、周恩来が過ごした時間をよりリアルに追体験していただくため、さまざまなインタラクションを用いた展示となっています。ぜひ、彼が見た、感じた時間を、ゆっくりと体験してください。